自治体別 / 市
都城市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
都城市が属する類似団体類型区分には、34の団体があります。そのうち市はたった3つです。
帯広市、弘前市、そして都城市。残る31は町と村です。
そして、その3市の平均給与月額の順位は、34団体のなかで3位・12位・27位。まったく揃っていません。
都城市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、都城市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 都城市 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 98.6(34団体で5番目) |
| 平均年齢 | 42.3歳 |
| 平均給料月額 | 321,900円(34団体で9番目) |
| 諸手当月額 | 72,390円(34団体で5番目) |
| 平均給与月額 | 394,290円(34団体で3番目) |
| 平均給与月額(国ベース) | 347,235円 |
| 地域手当(国の指定基準) | 0% |
| 地域手当(実際の支給割合) | 0% |
この34団体は、すべて地域手当0%です。だから諸手当72,390円は、まるごと人ごとに違う部分になります。総額の18.4%です。
同じ区分の市3つを、並べる
| 市 | 指数 | 平均年齢 | 平均給料月額 | 平均給与月額 | 34団体での順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 都城市 | 98.6 | 42.3歳 | 321,900円 | 394,290円 | 3位 |
| 帯広市 | 99.1 | 40.6歳 | 307,700円 | 379,623円 | 12位 |
| 弘前市 | 94.0 | 41.3歳 | 299,200円 | 348,998円 | 27位 |
指数の順は、帯広・都城・弘前です。
給料月額の順は、都城・帯広・弘前です。
上の2つが入れ替わります。
指数の差の大きさと、金額の差の大きさは対応しません
帯広市を軸にして、2つの市を並べます。
| 帯広市と比べると | 指数の差 | 平均給料月額の差 |
|---|---|---|
| 小山市(別の区分) | 1.6ポイント低い | 200円低い |
| 都城市 | 0.5ポイント低い | 14,200円高い |
指数が1.6ポイント低い市は、給料月額が200円しか違いません。
指数が0.5ポイントしか低くない市は、給料月額が14,200円高い。
指数の差が小さいほうが、金額の差は大きい。
小山市職員の転職では、この帯広市との比較から指数1ポイントあたり125円という数字を出しました。都城市で同じ計算をすると、向きが逆になったうえに桁が変わります。同じ指数1ポイントの重さが、比べる相手を変えるだけでこれだけ動きます。
年齢の差はどうでしょうか。都城市は帯広市より1.7歳上です。宇部市職員の転職で出した1歳あたり約5,288円という目安をあてはめると、8,990円ぶんになります。実際の差14,200円のうち、6割ほどです。
残りの5,000円ほどは、年齢では説明がつきません。
つまり、指数でも年齢でも説明しきれない部分が残ります。
県内の数字は宮崎県職員の転職に、同じ区分の市は帯広市職員の転職と弘前市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
都城市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
同じ区分の34団体のうち31が町村であることを思い出してください。この義務を負っているのは、そのうち3市だけです。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 畜産・農業の振興、経営指導 | 事業支援、コンサルティング、生産管理 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| ふるさと納税、シティプロモーション | ブランドマネジメント、販促、通販運営 |
| 都市計画、中心市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「結果が出るのが何年も先」の実務
都城市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
家畜改良増殖法第1条は、この法律が、家畜の改良増殖を計画的に行うための措置並びにこれに関連して必要な種畜の確保及び家畜の登録に関する制度、家畜人工授精及び家畜受精卵移植に関する規制等について定めて、家畜の改良増殖を促進し、もつて畜産の振興を図り、あわせて農業経営の改善に資することを目的とすると定めています。
注目してほしいのは、「計画的に行うための措置」と「登録に関する制度」が並んでいることです。
改良は、一代では終わりません。
今年どの種畜を選ぶかの結果は、何年も先にしか出ません。その間に担当者は替わります。選んだ人はもういません。
だから登録が要ります。どの個体から、どの個体が生まれ、その成績がどうだったか。記録が途切れた瞬間に、それまでの積み上げが使えなくなります。
実務は、次のような形になります。
- 今年の判断の良し悪しが、今年は分からない
- 分かるころには、判断した人がいない
- だから、判断の中身を記録に残す
- 記録は、残した年には誰の役にも立たない
- そして、役に立つ形で残っていることはめったにありません
企業でも、同じ構造の仕事があります。
新人の育成、研究開発、設備投資、取引先との関係づくり、技術の継承。どれも、やった年には結果が出ません。
そして多くの企業で、こうなります。成果が出るまでに担当が2回3回と替わり、引き継ぎ書には「何をしたか」は書いてあっても「なぜそう決めたか」が書かれていません。
だから次の担当者は、前任の判断を評価できないまま、自分の判断でやり直します。そして同じところで同じようにつまずきます。
長い時間がかかる仕事ほど、記録の質がそのまま成果になります。
求人票では、人材開発、研究企画、技術管理、生産管理、品質保証といった名前で書かれています。
書くときのこつは、結果だけを書かないことです。何を目指して何を選んだか、そのとき何を判断材料にしたか、どこまでを記録に残したか、そして前任の記録をどう使ったか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
都城で、どの経験が値になるか
1. 前任の記録を使って判断した経験
自分で一から考えなかったことは、弱みではありません。積み上げを引き継げる人は少ないです。
2. 判断の理由を残した経験
「何をしたか」ではなく「なぜそう決めたか」。これを残した経験は、強く読まれます。
3. 数年単位の計画を回した経験
途中で担当が替わっても続いたという話は、企業でいちばん欲しがられます。
4. 生産の現場に入って話した経験
相手の手元の事情を知ったうえで制度を当てる。この往復は、企業の営業技術や生産管理と同じ形です。
県内・県外の求人を見るときに
都城市は宮崎県の南西部にあり、鹿児島県との県境に接しています。宮崎と鹿児島の両方を担当エリアとする求人で、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「畜産振興を担当」では読み手に何も残りません。何を目指して何を選び、その理由をどこに残したか。
結果が出ていない仕事も書く
数年先にしか結果が出ない仕事は、途中経過でも書けます。どこまで進んで、何が分かったか。
規模を必ず書く
市の人口、対象の経営体数、予算の規模、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、家畜人工授精師、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
生産の現場を知っている技術者は、扱える人が限られる
飼養管理、施設の設計、排水と臭気、機械の更新。現場に入って見てきた経験は、農業機械・飼料・食品加工の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。振興や支援に関わったなら、対象の経営体数、予算の規模、事業の実施件数、産出額の推移で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 都城市の一般行政職はラスパイレス指数98.6、平均給与月額394,290円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 同じ区分の34団体のうち市は帯広・弘前・都城の3つだけで、残る31は町村
- その3市の総額順位は3位・12位・27位。同じ区分でも揃いません
- 指数の順(帯広・都城・弘前)と給料月額の順(都城・帯広・弘前)が入れ替わります
- 帯広市と比べると、小山市は指数1.6ポイント低くて給料月額200円低いのに、都城市は指数0.5ポイント低いのに給料月額14,200円高い
- 34団体すべてが地域手当0%。諸手当72,390円はまるごと人ごとに違う部分(総額の18.4%)
よくある質問
同じ区分なのに、3市の順位がここまで違うのはなぜですか
類似団体類型区分は、人口と産業構造で分けた区分です。給与を揃えるための分類ではありません。同じ区分に入ることと、給与が近いことは別のことです。
ラスパイレス指数が低いのに給料月額が高いのは、おかしくありませんか
おかしくありません。指数は職員の学歴と経験年数の構成を国と同じに揃えて計算します。揃える前の構成は団体ごとに違い、その比率は調査の表からは読み取れません。だから指数の差を金額に直すことはできません。
諸手当72,390円のうち、自分に関係するのはどこですか
全部です。地域手当が0%なので、時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は18.4%で、34団体では5番目に厚い数字です。